陶芸のクラスにアントニオという20代の男の子がいます。 いつも背中合わせのロクロを使っているので、振り向けばそこにいるという訳で、彼とはよく話をするようになりました。
毎日必ず挨拶をしてくれて、私の拙い英語もじっと聞いてくれるアントニオ、そんな優しい彼、実はヘビースモーカーでお酒好きで背中に大きな悪魔のタトゥーがあったりする。 そして彼には右足の付け根から下がありません。 一本の足で器用にロクロを回し、重い土を運んでいるアントニオ。 同じクラスの人の車にうまく乗り合わせられない限り、炎天下の中、バス停からかなりの距離を松葉杖を付いて毎日通っているアントニオ。 陶芸が大好きな様子で、よく遅くまで残って頑張っています。 何日か前、「日本の漢字はクール、何か作品に書きたいから、何でもいいから漢字を教えて欲しい」と彼から聞かれました。 どんな意味の漢字がいいのと尋ねても、"something good"という答えしか帰ってこないので、「和、誠、愛、力、信、友、美、真、尊・・・」等々適当に30ほどノートに意味と一緒に書いて渡したのです。 それからしばらくして、「この前の漢字を入れたから見る?」といって彼が差し出した作品に彫られていたのは「寛」の文字。 正直、20代の男の子がこの文字を選ぶとは思っていなかったので、 ぐっと胸にくるものがありました。 どうしてこの文字を選んだのかは、立ち話で聞いていい話なのかどうか判らなくて、聞きそびれてしまったのですが、最近小さなことで不平ばっかり言っているわたしには、はっとさせられる出来事なのでした。 ま、字のデザインがクールだったとか、そんな理由なのかもしれませんけれど。
by minabako
| 2006-07-15 10:10
| 考える
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