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陶芸のクラスにアントニオという20代の男の子がいます。 いつも背中合わせのロクロを使っているので、振り向けばそこにいるという訳で、彼とはよく話をするようになりました。
毎日必ず挨拶をしてくれて、私の拙い英語もじっと聞いてくれるアントニオ、そんな優しい彼、実はヘビースモーカーでお酒好きで背中に大きな悪魔のタトゥーがあったりする。 そして彼には右足の付け根から下がありません。 一本の足で器用にロクロを回し、重い土を運んでいるアントニオ。 同じクラスの人の車にうまく乗り合わせられない限り、炎天下の中、バス停からかなりの距離を松葉杖を付いて毎日通っているアントニオ。 陶芸が大好きな様子で、よく遅くまで残って頑張っています。 ![]() それからしばらくして、「この前の漢字を入れたから見る?」といって彼が差し出した作品に彫られていたのは「寛」の文字。 正直、20代の男の子がこの文字を選ぶとは思っていなかったので、 ぐっと胸にくるものがありました。 どうしてこの文字を選んだのかは、立ち話で聞いていい話なのかどうか判らなくて、聞きそびれてしまったのですが、最近小さなことで不平ばっかり言っているわたしには、はっとさせられる出来事なのでした。 ま、字のデザインがクールだったとか、そんな理由なのかもしれませんけれど。 ▲
by minabako
| 2006-07-15 10:10
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![]() -今の夢は。 「自分の夢は何かといわれると難しい。 夢っていうより使命みたいになっちゃいますよね。」 -松井秀喜とは。 「松井秀喜でいることによって、自分の感情のままに動けないことは多々あります。 しょうがないことですよね。 松井秀喜は公共物? 認めざるを得ないですよね。 窮屈な思いもしなくちゃいけない。 自分にとって受け入れたくないことっていっぱいあるわけじゃないですか。 でも、それは受け入れなくちゃいけない。 受け入れることによって、自分自身としてはある程度、なんでも我慢できる。」 「今幸せか? 難しいですね。 世界一の環境で野球が出来るってことが、幸せと感じるんだったら幸せでしょうね。 それができるんだったら、なんでも我慢できるっていう人間だったら、間違いなく幸せでしょうね。 そういう意味では幸せかもしれないですね。」 まついー、大丈夫かーい? TVのインタビューで答え終わった後に、よく口をきゅっと一文字に結ぶのが気になっていました。 「忍」という言葉が顔ににじみ出ている様で。 英語の環境に置かれて言いたいことも言えないことも多いだろうし(わたしもよーーーーくわかる。)、日本人以外にもつと有名になった今では、山手線の中より狭いマンハッタンを歩くことも出来ないだろうし。 そして何より一度自分で作り上げてしまった「松井秀喜」像を、違う方向に向かわせることはなかなかできないんだろうなぁ。 と、スーパー一般人の私に解析されたくはないだろうけどね。失礼しました。 15日が契約更改の期限でしたっけ? 「松井秀喜」の「幸せ」は納得のいく条件での再契約にあるんですよね。 野球ファンとしてはそうあって欲しいと思います。 松井にはピンストライプのユニフォームを着続けて欲しい。 でも、松井秀喜ファンとしては、ドライブでも楽しめるような場所に移籍して気分転換を図りつつ、いずれまたヤンキースに復帰して息の長い選手でいて欲しい、なんてことも思うのであります。 ▲
by minabako
| 2005-11-11 15:31
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![]() 彼女のことをはじめて知ったのは、渡米間も無い頃、アイオワのDrake大学でとった"American Studies"のクラスです。 「公民権運動」とか、「マーティンルーサーキングJr.」といった名前は、受験勉強で暗記した世界史にありましたが、たった50年前にアメリカで実際にあった人種差別のことを聞いたときはちょっとした衝撃でした。 食堂やバスといった公共の場で公然と白人用シートと黒人用シートが分けられ、白人用学校が存在する、そんなことが50年前、私たちの親の世代に起きていたというのですから。 実際、1960年代の前半にNYに住んでいた義母は、南部から遠く離れたNYにもその影響は色濃くあったと話していました。 アイオワは住民の95%以上が白人でしたが、NYにはアフリカ系アメリカ人も多く人種の異なるカップルもたくさん見かけ、この50年に間にいかにうまく人種の壁が取り払われたかと思ったものです。 もっともNYで知り合いになった女性(彼女の家族は色々な人種の集まりだそうです)と話をすると、「人種問題は腐った玉ねぎのようで、皮をむいていけばいくほど匂う」のだそうで、表面しか見えていない私にはわからない現実もあるのだと思います。 空軍のフットボールのコーチが、「自分のチームには足の速い選手を補強する必要がある、アフリカンアメリカンの選手が少ない」と発言したことが、人種差別ではないかと、辞任するしないの騒ぎになっています。 なんだか極端に触れすぎている気もするのですが・・・。 やっぱり問題の深層部分はよくわかりません。 ▲
by minabako
| 2005-10-28 03:30
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飲酒運転のトラックに追突されて、幼いお嬢さん二人を亡くされた後、この悲劇を繰り返すまいと様々な活動をしていらっしゃる井上さんご夫妻を紹介します。(記憶を頼りに書いていますので、一部不正確な記述があるかもしれません。)
◆事故のあらまし 99年11月、家族旅行の帰りの東名高速で、飲酒運転のトラックが追突。 燃え盛る車の運転席から臨月間近の郁美さんが、窓を開けて自力で脱出。後部座席の二人の娘さんは既に助けることが出来ず、かろうじて助手席の保孝さんだけが助かることが出来た状態。 この事故の2,3週間前にわたしは産休に入る直前の郁美さんとお会いしています。 産休でようやく二人の娘とゆっくりと過せると話していらしたのを今でもよーく覚えています。 3歳と1歳の娘さんのお葬式には、全身ヤケドの保孝さんは参列できず、郁美さんが参列者の前に立たれ、上の娘さんがクリスマス会で歌うはずだった歌を歌われたと聞いています。 ◆事故の取り扱い 事故を起こしたのは、高知から東京へ向かう長距離トラックの飲酒運転でした。 この運転手は以前から飲酒運転を繰り返していたようです。 しかしながら、刑法上、彼に問えるのは業務上過失致死罪のみで、最高の量刑は懲役5年。結局、懲役4年の判決で結審。 ◆井上さんの活動 ウマが交通機関だった頃から見直しがなされていない刑法を見直すべく、人を殺す凶器になりうる車の事故の厳罰化を求めて、同じような事故の被害者の家族と一緒に署名活動を始められました。 結果、37万を越える署名が集まり、世論に押される形で「危険運転致死傷罪」(最高量刑は懲役15年)が刑法に追加されることになりました。 その後、悲惨な事故を防ぐべく、免許を取る前の高校生達への講演や、「生命のメッセージ展」と題し、不条理に命を奪われた被害者の等身大の人型と靴を紹介し、いのちの重さを訴える活動を続けていらっしゃいます。 ◆最近の取り組み 飲酒運転の上で人をはね、厳罰を恐れて現場を逃走し、アルコール濃度が薄まってから出頭した結果、より悪質なのにもかかわらず刑が軽くなってしまうといった飲酒・ひき逃げ事件が急増しているそうです。 そこで、飲酒・ひき逃げ事犯の厳罰化を求める署名活動を始められました。 保孝さんはいまだにヤケドの後遺症から、仕事の合間に植皮の手術を受けておられます。 郁美さんは仕事を続けながら、その後三人のお子さんを出産、どうしたらあんなに色々なことができてしまうんだろうと思える超人的な活動をしていらっしゃいます。 ◆わたしから かわいい盛りの3歳と1歳のお嬢ちゃんを一瞬にして目の前で奪われてしまうという、想像を絶する経験から生じた負のエネルギーをこういう形で昇華させつづけていくご夫妻は、わたしの価値観に衝撃的なインパクトをもたらしてくれました。 ご夫妻もおっしゃっておられるように、犯罪の厳罰化がハンドルを握る人への警鐘となり、悲惨な事故で悲しむ人がなくなればと思います。 ロサンゼルスに住み始めて運転をするようになり、車の便利さに慣れてきたところですが、車が凶器に変わるということも忘れずにいようと思います。 上記の署名用紙はメールでお送りすることが出来ます。もし関心をもたれた方がいらっしゃいましたらご連絡ください。 ▲
by minabako
| 2005-09-30 01:58
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面白くなってきましたね~、今度の選挙。
個人的には、郵政民営化反対派の論拠が今ひとつよく呑み込めないでいるのですが、片や小泉一派の「刺客」作戦も節操を欠くような気もします。 藤野真紀子に「美人」財務官僚、旧山古志村長etc そのうち栗原はるみや雅子さまの父上(それはないか。)、サッカーW杯カメルーン代表のキャンプ地で有名になった中津江村長も・・・? ええぃ、いっそ山下泰裕とか、鈴木大地らのゴールドメダリスト集団はどう? ワーキングマザー枠で谷亮子もいれちゃえ。 今なら宇宙飛行士も旬だぞ。 藤野真紀子の政策ってなんだろうと彼女のHPを開いてみたら、先週末「チーズケーキのレシピ」がアップされていました。ガクッ。(今日確認したら決意表明らしきものに代わっていましたけど。) 何せ、面倒な手続きを経て手にした在外選挙権ですからね、調べますよ。 ところで、当たり前のように感じていた在外選挙、つい5年前に施行されたばかりなのですね。それも比例選挙だけ。 そんな制限は違憲だと訴えた裁判の最高裁判決が、折りしも今度衆院選の3日後に出るらしい。ニュースソースはコチラ この選挙戦、しばらく楽しめそうです。 ▲
by minabako
| 2005-08-25 08:22
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よく知られている日米の新聞の違い
・アメリカでは全国紙より地方紙が有力(田舎の小さな町でもローカル誌 を独自発行) ・アメリカの日曜紙はとっても厚い ・タブロイド誌を除いて夕刊の発行はない の他に、気がついたこと。 「アメリカの新聞には連載小説がない。」 アイオワに住み始めて間もない頃、英語の勉強を兼ねて新聞小説を読もうと思い、Des Moines Registerをくまなく探したけど見つからず、仕方なく「アビーに聞いて」(だったかな?)という下世話な人生相談のコーナーをよく読んでいた。(これまた結構面白く、人生相談のネタは万国共通だと納得。) NYTimesにも見つけられず、アメリカ人に聞いてみたところ、「新聞というのは事実のみを載せるものだから小説はそぐわない」という返事。 実際、数年前にNYTimesに書き下ろしでない小説が掲載されたときは、「これは小説であり事実ではない」旨の注意書が添えられていたらしい。 納得できるようなできないような。 翻って日本の新聞。 日経新聞に連載中の「愛の流刑地」がすごいことになっている。 96年に連載され話題になった「失楽園」と同じ渡辺淳一作で、不倫の中年男女が主人公と、二匹目のドジョウの意図みえみえなんだけど、内容が前作に比べてもさらに品がなくなり、ただの官能小説になっている。 毎朝混雑した通勤電車であの小説を読んで、世の中のオトーサンは「さて今日も頑張るか」って思えるのかな?! アホらしくなっちゃうと思うけど。 それに、混雑した電車で、前に立ったおじさんがあの小説欄を女子中高生の目の前に向けたらそれだけでセクハラっぽい。おじさんだって安心して新聞読めないよね、日経なのに。 このあと小説の展開はどうなるんだろう。心中じゃぁイマイチだし、オットにばれて修羅場というのも朝から読むのに疲れる。 おっと、結構楽しんでいるじゃない、わたし。 ▲
by minabako
| 2005-05-28 12:14
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